居心地のいい赤字。

「今後どうしていきたいですか?」

毎年、毎年、同じ会話をするお客さまがいらっしゃいます。

 

そのお客さまの会社は、
お世辞にもうまくいっているとは言えません。

 

このことは、
お客さまご本人にもお伝えしているのですが、
なかなか動こうとしません。

 

会社が厄介なのは、

”赤字で倒産するのではない”

ということです。

 

会社は、”お金がなくなったとき”に
倒産するんですが…、

 

このお客さまには、
幸か不幸か、
お金はあるんですね。

 

だから、
赤字でもやっていける…。

 

つまり、
厳しい言い方ですが、
会社を経営しているのではなく、
”しのいでいる”のです。

 

でも…、
本人は経営しているつもりなんですよね…。

 

しかしながら、
当然ですが、
お金はいつか底をつきます。

これは確実です。

 

もう何年も赤字を垂れ流しているので、
あまり猶予はないと私は思っています。

 

そこで、
毎年、毎年、
手をかえ品をかえ、
いろいろな選択肢を投げかけているのですが、
どれも決断しません。

 

このままいくと…、

 

私には、このお客さまの未来が見えています。

 

それは…、

 

 

 

 

 

「会社をたたみます」

と言うことを。

 

最後の最後で”決断”するわけですが、
これは”決断”ではありませんよね。

 

選択肢がひとつしかない、
それしか選べない状態だからです。

 

だからこそ、
まだお金があるうちに、
選択肢がいくつかあるうちに、
決断して、動く。

 

この決断が経営者の仕事なんです。

 

私は、
毎年、毎年、
決断するための選択肢をお知らせしています。

今後もするでしょう。

 

このお客さまが変わるのは、

”見たくない現実をしっかりと見たとき”

です。

 

意外かもしれませんが、

”赤字でも、何とかやっていける状態は、
実は居心地がいいんです”

頑張らなくても、生きていける。

 

言い方を変えれば、
”ぬるま湯”ってやつですかね。

 

でも、
私はあきらめません。目覚めるまでは!

 

 

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