経験と知識、大切なのはどっち?

”子曰く、学びて思わざれば則ち罔し(くらし)
思いて学ばざれば則ち殆し(あやうし)”

 

これは、
論語・為政篇の一説です。

 

読書ばかりしていて、思索(論理的に筋道を立てて考えること)を怠ると、
せっかくの知識が身につかない。

逆に、

思索ばかりしていて、読書を怠ると、独断に陥ってしまう。

ということですが、

 

簡単に言えば、

本だけ読んでいてもダメ、

自分の考えだけでもダメ、

ということです。

 

このことは、経営においても、とても重要なことですよね。

 

今は、経営手法を解いた本がたくさんあります。

 

しかし、
それらを鵜呑みにして、
そのまま取り入れてうまくいくかというと、
そうとは限りません。

 

いくら素晴らしい経営手法であっても、
自社と合わないことはあるのです。

 

大企業のやり方を、
そのまま中小企業に当てはめて失敗することって、
結構ありますよね。

 

では、本なんて読まずに、
自分の経験だけで物事を進めればうまくいくかというと、
これもまたうまくいくとは限りません。

 

もちろん経験は大切です。

自分の強み、武器にもなりますが、
自分ひとりが経験できることは、
そう多くはありませんよね。

 

自分の経験だけで物事を進めると、
独断になってしまいます。

 

近鉄グループの総帥だった佐伯勇さんの有名な言葉に、

”独裁すれども、独断せず”

というのがあります。

 

独裁というのは、
衆知を集めて物事を考え、最終的な決断を自分ひとりで行うこと。

独断というのは、
何もかもひとりで考え、最終的な決断も自分ひとりで行うこと。

 

どちらの決断の精度が高いか?
言うまでもありませんよね。

 

いろいろな人の意見を聞く、本を読む、
衆知を集めたうえでの決断の方が精度が高いはずです。

 

ということで、

本だけ読んでいてもダメ、

自分の考えだけでもダメ

この2つを同時並行で行っていくことが大切なんですね。

 

あなたの最近読んだ本には、
どんな本がありましたか?

 

その本の中で、
ひとつでも、ふたつでも、
自社に応用できることはありましたか?

 

衆知を集めて、さらに、自分でも考える。
両輪揃えて飛躍していきましょう! 

 

 

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