”君子危うきに近寄らず”
吉本興業のある芸人さんが、解雇されましたね。
会社を通さずに仕事を行う、
いわゆる”闇営業”を行っていた。
しかも、
反社会的勢力のパーティーに、
吉本興業所属の芸人さんを出席させていたとのことで、
単なる”規律違反”では済まない事態となってしまい、
解雇となりました。
おそらくですが、
この闇営業の紹介で、
それなりの利益を得ていたものと思われます。
この芸人さんは、
人脈の広さが売りのひとつでしたから、
いろいろと甘い誘いがあったのでしょう。
でも、
”君子危うきに近寄らず”
怪しいもの、
危ないものには近づかないことです。
今回の件で言えば、
会社を通さない時点で、
危ない橋を渡っているんですよね。
芸人さんですから、
パーティーなんてやれば、
”写真は撮られる”
”SNSに上げられる”
”出席者が周りにしゃべる”
会社にバレるのも時間の問題だと分かっていたはずだと思うのです。
しかも…、
本人は知らなかったようですが、
それが反社会的勢力だったという最悪の結末が待っていたわけですよね。
ということで、
組織には、”規律が必要”なんです。
管理には限界があります。
一人ひとりの行動を監視して、管理するなんて、できませんよね。
だから、
”規律をつくり、守らせる”
規律の中の自由が、正しい組織像なんです。
このような規律違反は、
一般の企業でもあり得る話です。
たとえば、
商品の横流し。
会社の商品を勝手に持ち出して販売し、
その売上を懐に入れてしまう。
いわゆる”横領”ですよね。
私は、
急遽、助っ人として呼ばれた税務調査で、
商品の横流し発覚の現場に立ち会う機会がありました。
いろいろと帳簿を調べていくうちに、
おかしな入金があったり…、
在庫が合わなかったり…、
そのうち、
担当役員が顔面蒼白になり、
横領を自白したのです。
でも、
手口は簡単。
単なる商品の横流しでした。
まぁ、
ちょっとは罪悪感があったのか、
売上の一部を会社に入れるという…、
それがまた不自然な形での入金なので…、
横領がバレるという、
何とも言えない結果に…。
この会社の件では、
規律を乱していたのは社長でした。
社長が好き勝手にお金をつかう、
社員には過酷な残業を強いる、
そんな社長を見ていたら、
「社長だって好き勝手やってるんだ!
こっちだって、少しぐらい好き勝手やってもいいだろう!」
ということが、最初のきっかけだったようです。
ちなみに、この会社はもうありません…。
ということで、
繰り返しになりますが、
”君子危うきに近寄らず”
怪しいもの、
危ないものには、そもそも近づかない。
規律をつくり、守らせる。
”規律の中の自由”
この社風をつくることが大切なんですね。
そして、
そのためには、まず社長です。
率先垂範で、
社長が手本を示さなければなりません。
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