急拡大で得られるもの、失うもの。

急拡大していた、
あるステーキ屋さんが失速している、

そんなニュースを、
最近、よく見かけるようになりました。

 

一時は、
マスコミにも取り上げられ、
流行っていたお店ですが、
どうも最近様子が違うようです。

 

私も何度か行ったことがありますが、
接客レベルの低さが気になっていました。

 

それでも、
味が良ければ、まだいいのですが、
肉の質も…?

 

さらには、
値段も…?

 

どうかなぁ…、
と思っていたところもあったお店でした。

 

昔から行っていた人に話を聞いてみても、

「味が落ちが気がする」

とのこと。

 

ということで、
急拡大は、”諸刃の剣”なんですよね。

 

急拡大することで、

話題性や、認知度、
”流行ってる感”が得られます。

 

今はSNSの時代ですから、
なおさらかもしれませんね。

 

流行っている感があることで、
フランチャイズ加盟店なども集めやすくなるので、
資金調達にもいい影響が出てきます。

 

しかし、

 

その反面で、
急拡大には、問題もあります。

 

それが、

”レベルの維持・統一が追いつかない”

ということです。

 

急拡大するということは、
働く人についても、
ある意味、

”突貫工事”

で用意しなければなりません。

 

そうすると…、

 

創業の想いや、
商品サービスに込める想いなど、
十分に伝わらないままスタートする可能性が高いのです。

 

人に物事を伝えるときには、

”意味”と”意識”

この2つを考えなければなりません。

 

たとえば、
メールというツールを考えてみましょう。

 

メールというツールで、

”意味”と”意識”、

この2つを伝えることが出来るでしょうか?

 

おそらくですが、

”意味”を伝えることは出来ても、

”意識”を伝えることは難しいと思うのです。

 

同じことを、
マニュアルというツールで考えてみるとどうですか?

 

これも、

”意味”を伝えることは出来ても、

”意識”まで伝えることは難しいですよね。

 

もちろん、
意味と意識、両方伝えられる人もいると思いますが、
一般的には難しいと思うのです。

 

つまり、

簡単に言うと、

”人は理屈で動かない”

ということなんですね。

 

人が理屈で動くのであれば、
意味だけ伝えれば、すべてうまくいくはずです。

マニュアルさえあれば、うまくいくはずですが、
そうはならないですよね。

 

だから、
意識まで伝える必要がある。

言い方を変えれば、

”想い”

を伝える必要があるのです。

 

そのためには、
相手との関係性を築き、面と向かって話すことが大切だと思うのです。

 

メールを送って、「読んでおいて」

マニュアルを送って、「勉強しておいて」

これだと、難しいですよね…。

 

でも、

急拡大の場合は、
これをやらざるを得ない状況になってしまいがちです。

 

そして…、

「昔はよかったのになぁ…」

そんな風に言われてしまうことになるのです。

 

とはいえ、
ビジネスには、勝負所というのがあります。
急拡大のすべてが悪いわけではありません。

 

このステーキ屋さんの社長も、
勝負所と見て、急拡大に舵を切ったのだと思います。

 

この状況をどう乗り越えるのか?

あるいは、

乗り越えられないまま、消えてしまうのか…。

 

今後に注目ですね。

 

 

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