1人業務のメリットとリスク。

”ローソン社員が4億3千万円横領”

 

取引先の1人と共謀し、
業務委託料を水増ししていた事件が発覚しました。

 

水増し請求分を、

”予備費”の名目で

取引先に蓄えさせる手口だったとのこと。

 

詳細は分からないのですが、
おそらく、この取引先の1人というのは、
その会社の社長だったと思われます。

 

というのは、
予備費の名目で蓄えさせていたといっても、
そのお金を、ローソンに振り込むわけにはいきません。
横領するわけですからね。

 

そうなると、
銀行から引き出しての、現金手渡ししかありません。

 

それを、
一社員ができるのか…、

というと、
普通はできませんよね。

 

仮に引き出したとして、
経理に必ず聞かれます。

「この引き出したお金は何につかったんですか?」

 

その際に、たとえば、

「あ、それね。備品の購入ですね」

と、ウソをついたとしたら、

 

経理はすかさずこう切り返してきます。

「分かりました。では、請求書や領収書をください」

 

そうなると…、

「なくしちゃった…」

と答えるしかなくなるわけです。

 

一度ぐらいなら通用したとしても、
今回は、”9年間”やっていたわけですからね…。

一社員ができることではないと思うのです。

 

あるいは、こうも考えられます。

 

「横領したお金は折半して、飲食代につかった」

ということなので、

その領収書すべてを、その取引先の1人に渡して、
その会社の経費にする。

 

これなら、銀行から引き出したときに、
その理由も答えられるわけです。

 

し、しかしです。

 

今回の横領は、
9年間で4億3千万円。

 

1年間で約5千万円。
一社員が、一年間で5千万円も飲み食いしていたら…、

普通の会社だったら、
注意されますよね。

 

以上のことから、

おそらく、取引先の1人は社長だったのだろうと推測できるわけです。
社長なら、自由にできることはたくさんあります。

 

また、
今回の事件が発覚したのは、”内部告発”でした。

 

この取引先のローソン関係者は、その横領した社員1人。

つまり、

その横領した社員が、うっかり口を滑らせない限り、
漏れることはないのです。

 

そうなると…、

 

ローソン社員と、その取引先の1人の関係が悪化した可能性が
考えられます。

 

ローソン社員からの要求がきつくなり、
嫌気がさしての内部告発…、

そんな可能性もありますよね。
まぁ、想像でしかありませんが…。

 

今回の件から学べることは、

”1人で担当させる”

のは、リスクもあるということ。

 

生産性向上の観点から考えると、
1人でやってもらうという選択もありですが、

その場合は、
チェック機能とセットでないといけません。

 

チェックしていないと分かれば…、

人間魔がさすものです。
一度うまくいけば、どんどんエスカレートしていきます。

 

仲間から犯罪者を出さないためにも、
性悪説で、チェックすることが重要なんですね。

 

ということで、

あなたの会社では、
1人に任せっきりのことはありませんか?

「うちは…、あの人はしっかりしているから大丈夫」

なんて思っていてはいけません。

 

人間、誰でも魔がさすものなのです。

 

 

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