いま、
所定外労働時間が減少傾向にあります。
働き方改革の効果が出ているものと
思われますが、
これについては、
喜んでいる人たちだけではありません。
所定外労働時間が減るということは…、
そうです、
残業手当が減るということですよね。
残業手当を”見込んで”
生活している人たちにとっては、
働き方改革は邪魔なものでしかないのです。
この傾向は、
働き方改革がはじまる以前にもありました。
業務の効率化とか、
仕組化のコンサルを行うとなると…、
そこには、
非協力的な社員が必ずいるんですね。
コンサルの結果、
効率的になってしまうと、
残業できなくなってしまうからです。
だから、
常に私は、社長にお願いしていました。
「残業が減った場合は、何らかの手当を支給してもらえませんか?」
この約束があるのと、ないのとでは、
効率化・仕組化のスピードが全然違うんですよね。
「なんとも現金な…」
そう思う人もいるかと思うのですが、
これが人間の心理というものです。
このような取り組みは、
化学メーカーの「クラレ」でも行っていて、
成果を上げているようです。
「クラレ」では、
”働き方向上加算”
という制度を導入しました。
本社や国内事業所に
約120ある部署のそれぞれについて、
1人あたりの平均時間外労働時間が
前年に比べて減った場合、
減少した時間外手当相当分を賞与に上乗せして還元する、
という制度です。
この制度の良いところは、
”1人あたりの平均”
の評価なので、
自分だけが頑張ってもダメということです。
周りの社員たちの残業を減らす必要があるので、
自然と協力体制が出来上がります。
また、
”部署ごと”の評価なので、
いい意味での競争も生まれます。
事実として、
全社の労働時間は、
前年比1人あたり5時間減ったようで、
全社員の3分の1に相当する1,200人が
賞与の上乗せ加算を受けたとのことです。
加算されなかった3分の2の人たちは、
悔しかったでしょうね…。
この悔しさが、
さらに働き方改革を加速するわけです。
ということで、
世の中では、働き方改革が叫ばれていますが、
人間の心理をちょっと考えてみましょう。
社員の中には、
残業代をあてにしている人たちもいるのです。
だからといって、
”残業ありき”
で仕事をされたら、
経営陣としては、たまったものではありません。
そこで、
折衷案を考えるのです。
一方的に
「残業せずに帰れ!」
だと、
モチベーションが下がり、
結果として、
”残業するよりもコスト増”
なんてこともあり得ます。
人間の心理を考えることが重要なんですね。
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