カルロス・ゴーン氏逮捕から1年。
告発した西川前社長も、
役員報酬の問題で辞任。
二代続けての失態…。
ブランドは毀損し、世界的に販売不振。
ロシアや東南アジアでの生産・販売を撤退するなど、
まさに崖っぷちの日産ですが、
新体制が発表されました。
”これまでのカリスマに頼った体制からの転換”
そんな意味合いもあると思うのですが、
日産が採った新たな体制が
”3頭体制”
内田誠社長兼CEOを、
事業全体を統括するアシュワニ・グプタCOOと、
人員削減を含む構造改革の実行と、
商品の責任を担う関潤副COOが支える。
”1本では簡単に折れるものも、3本束ねれば簡単には折れない”
毛利元就の”三本の矢”のごとく、
結束して強靭な体制をつくるということでしょう。
内田新社長は、
新体制発表の記者会見で、
企業風土について、こう語っています。
「(ゴーン体制では)できないことを、できると言わせていた」
拡大路線を進めるために、
社員が過大な目標設定を迫られ、
目先の成果を確保するために無理を重ねてきたというのです。
これについては…、
正直なところ…、
判断が難しいなぁ…と個人的には思います。
というのは、
”できないことを、できると言わせる”
これも、
ある意味、社長の仕事だと思うのです。
できる範囲の目標を掲げさせても意味がありません。
そこには、
達成感も何もないからです。
頑張らないと達成できない目標を掲げさせる。
そして、
それを、”やらせる”
言葉はキツイですが、
やらせるんです。
それができないと、
社長にはなれないのです。
私がいつも言うことですが、
会社は仕事をするところ。
仲良しグループではありません。
甘いことをばっかり言っているのは、
嫌われないし、
何より楽です。
甘い環境は、
社員にとっても、安心できる場かもしれません。
しかし、
それではダメなんですよね。
なぜなら、
甘いことを言っている会社は、
潰れるからです。
仕事をやらせられない社長では、
会社は発展しないんですよね。
まぁ、
ゴーンさんの場合は、
相当無茶なことを言っていたのかもしれませんが…。
あとは、
成果主義と、結果主義の
混同があったのかな…とも思いました。
私は、
企業には、
”努力賞はいらない”
と思っています。
「頑張ったけど、残念だったね…」
これで評価されてしまっては、いけないんですよね。
ということで、
世の中には、
成果主義の報酬を導入しているところも多いのですが、
正しく運用されている会社は、
意外に少ないのではないかと思っています。
というのは、
成果 = 最終的な結果
つまり、
受注につながったとか、
ノルマを達成したとか、
言い方を変えれば、
成果 = 結果
成果主義ではなく、
結果主義になっているところが多いと思うのです。
もちろん、
結果は大切です。
しかし、
”結果と成果は似て非なるもの”
たとえば、
作業の合理化や効率化、仕組化など、
直接的な結果との因果関係が明確ではないことも
成果と言えるはずですよね。
要するに、
成果 = 会社への貢献
であるべきだと思うのです。
ここが理解されていないと、
成果主義はうまくいかなくなるんですよね。
日産の場合は、
”値引きしてでも売る”
結果(=販売台数)にこだわったことで、
経営が厳しくなってしまったのです。
ただ…、
言うのは簡単、やるのは難しいのが
成果主義なんですよね。
成果の定義を決めることはもちろんですが、
それをきちんと評価できる人がいないといけません。
逆に言えば、
これが用意できないのであれば、
成果主義を導入してはいけないんです。
ということで、
日産の新体制発表から、
・仕事をやらせるのが社長の仕事。
・成果主義と結果主義を混同しない。
この2つのことを思いました。
果たして、
”3頭体制”の日産がうまくいくのか?
今後の動きに注目ですね!
↓クリックして頂けると嬉しいです!(ランキングに飛びます。ご協力ありがとうございます。)
<無料>のメルマガでは、ブログでは書けない情報も公開しています!
経営が楽しくなる "ちょっとした差” 教えます。
”2作連続、Amazon<総合>ランキング1位獲得著者”
税理士・社外CFOパートナー村田栄樹の<経営メルマガ>
https://brutality-ex.jp/fx38664/iroha001
一緒に、よりよい経営を目指してみませんか?