数字で語れる人を増やす。

B!

医薬品大手のエーザイ。

最近では、
アルツハイマー型認知症治療薬の開発で
注目を集めています。

 

そんなエーザイの
柳良平さんのインタビュー記事を読みました。

柳さんは、
エーザイのCFOです。

 

CFOというのは、

”Chief Financial Officer”

の略で、

日本語でいうと、

”最高財務責任者”

ですね。

 

会社の財務を取り仕切るということで、
エーザイほどの企業になれば、
扱う額も大きく、責任も重大です。

 

インタビューでは、

柳さんに、
こんな質問をしています。

 

記者
「財務面については、
どのような方針を持っていますか?」

 

これに対する
柳さんの答えを一部抜粋すると…、

 

「今期から、”攻めの財務”に転換している。
自己資本利益率(ROE)はピークの16%から、
一時、半分程度まで低下した。

一方、

資金回収の効率を高め、
固定資産や持ち合い株の売却も進め、
着実に財務基盤を改善してきた。

2011年~18年までの8年間で
1,500億円の現金を創出したことで、
フリーキャッシュフロー(純現金収支)にも厚みが生まれ、
配当を維持しながら、借入金を返済できた」

 

と答えています。

 

この答えを聞いただけで、
柳さんの実力が分かりますよね。

 

ポイントはどこかというと、
言うまでもなく、”数字”

数字で語っているところですよね。

 

これが、

形容詞や副詞、

つまり、

あいまい言葉で答えていたら…、

 

「自己資本利益率は低くなりましたが~」

「多くの現金を創出したことで~」

 

これだと、
インタビューを受けたことが、

かえって、
マイナス効果になっていたかもしれません。

 

ということで、

数字で語るというのは
ビジネスにおいては、
本当に大切なことなんですよね。

 

たとえば、会議の場での、

あともうちょっと売上が必要なんですよね」

「予算が少し足りないんですよね」

こんな発言を許してませんか?

 

そんなときは、
すかさずツッコミを入れることです。

 

「あともうちょっとって、いくらなの?」

「少しって、いくらなの?」

 

あいまいな言葉をつかっていると、
あいまいな結果になりやすい。

できる限り
客観的な数字をつかって話す。

これを徹底することが
大切なんですよね。

 

この数字で語る社風がある会社は、
やっぱり業績がいいです。

 

理由のひとつは、

”差が明確になる”

からだと思います。

 

目標が明確になることで、
現時点との差が明確になる。

差が明確になることで、
やるべきことも明確になる。

 

これが、

”あともうちょっと”

”もう少し”

”だいたい”

だと、

何もかもが不明確ですよね。
やるべきことも見えてきません。

 

ということで、

数字で語れる人を増やして、
数字で語る社風にしていきましょう。

 

そのときの注意点としては、

数字で語ることは、
目的ではなく、
手段だということ。

目標を達成しやすくするために
数字で語るのです。

 

数字で語ることが目的化してしまうと…、

その数字のために
間違った判断をしてしまうことがあります。

 

分かりやすいところでいえば、

”不正”

 

不正で数字を良くしたところで、
それに意味がないのは
誰でも分かることだと思います。

 

しかし、

この誰でも分かることを
やってしまうのが人間なんですよね…。

 

誰でも、

”魔がさす”

ことがあるのです。

 

数字で語ることは
目的ではなく、手段。

注意したいポイントです。

 

 

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