一番は偉い!

アサヒビールが、
2020年から販売量の公表をやめました。

 

このことで、
30年近く分かっていた

”ビールのシェア”

が、今後分からなくなります。

 

ちなみに、

2019年・ビールのシェアは
次のとおりです。

 

アサヒビール  36.9%

キリンビール  35.2%

サントリー   16.5%

サッポロ    11.3%

 

やはり、
アサヒと、キリンが強いですよね。

 

でも、

その差は僅差。

 

現在1位であるアサヒが
販売量の公表をやめた裏には、

”逆転されることへの恐れがあったのでは?”

そんなことも囁かれています。

もちろん、アサヒは否定していますが…。

 

アサヒが販売量の公表をやめた

”公式の理由”は、

「不毛なシェア競争を続ける意味がない」

なんですが、

最初にシェアを言い出したのは、
そのアサヒビールなんですよね…。

 

「スーパードライ」が大ヒットして、

”一番売れているビール”  

これを宣伝に使いたかったわけです。

 

その前に売れていたのは

「キリンラガー」

しかし、

キリンはシェアを宣伝には使わなかった。

 

でも、

アサヒが口火を切ったことで、
熾烈なシェア競争が始まったのです。

 

それから30年…、

やれ集計方法がおかしい、

やれ集計時期がおかしい、

時には、
子どものケンカのような戦い方にもなった
シェア競争でしたが、

ここに来て、
アサヒが突然のシェア競争卒業宣言。

 

面白くないのは、
首位奪還が狙えるところまで来たキリンビールですが、
今後、どんな対抗措置を取るのか?

こちらの動きにも注目ですね。

 

ということで、

今回の件で言えることは、

やはり、

”一番は偉い!”

ということです。

 

たとえば、

昔から、こんなクイズがよくありますよね。

 

「日本で一番大きい湖は…、

 

 

 

もちろん琵琶湖ですが、

では、

二番目に大きい湖は?」

 

みなさんは分かりますか?

 

答えは…、

 

 

”霞ヶ浦”

では、三番目は分かりますか?

 

どうでしょうか?

 

 

答えは…、

 

 

”サロマ湖”

おそらくですが、
答えられる人は少ないのではないでしょうか?

 

それだけ、

一番と、それ以外の差は
大きいということなんですよね。

 

その昔、

アメリカのGE(ゼネラル・エレクトリック)社で
活躍したジャック・ウェルチは、

”世界で1位か、2位になれる事業しかやらない”

という戦略を取りました。

 

もちろん、
3位でも、4位でもスゴイのですが、

3位・4位では、

”業界をコントロールするほどの力を有しない”

そう判断したのです。

 

シェアを持つ、

それも、

1位か2位のシェアを持つ。

このことは、
とても重要なんですよね。

 

今回のアサヒの件でも、
シェア1位のアサヒが言うから話題になるわけです。

シェア下位の会社が、

「販売量の公表をやめます!」

といっても、
残念ながら話題にはなりません。

 

ということで、

ビジネスにおいて、シェアは重要です。

販売量の公表をやめたアサヒですが、
何らかの新しい指標で
その存在感を示していくことでしょう。

 

また、シェアというと、
大企業だけと思いがちですが、
そんなことはありません。

 

中小企業にとってもシェアは重要で、
中小企業だからこその、
中小企業ならではのシェアの考え方があります。

 

そちらについては、
こちらのバックナンバーをご覧ください!
 

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