コロナショックで
外食産業の株価が低迷する中…、
スシローを運営する
スシローグローバルホールディングスの
株価は堅調のようです。
その理由のひとつが、
”コストコントロール力の高さ”
とのこと。
ある試算によると、
スシローの損益分岐点比率は、
”82%”
これは、
外食産業の平均値である90%よりも
低い数字となっています。
といっても…、
ちょっと難しいですよね…。
説明していきましょう。
まず
損益分岐点というのは、
文字通り、
”損益の分かれ道となる点”
つまり、
損も得もしない、
利益ゼロの売上高のことです。
で、
その
損益分岐点に、
”比率”がつくと
意味はどうなるのか?
損益分岐点比率を算式にすると、
損益分岐点売上高 ÷ 実際の売上高 × 100
実際の売上高のうち、
損益分岐点売上高がどれぐらい占めているのか?
ということを表しているのです。
仮に
損益分岐点の売上高が100万円の場合(以下、(分)とします)
実際の売上高が100万円だったら…、(以下、(実)とします)
つまり、
利益ゼロということですが、
この場合を算式にすると…、
(分)100万円 ÷ (実)100万円 × 100 = 100%
となります。
実際の売上高のすべてが、
損益分岐点の売上高ということですよね。
では、
実際の売上高が110万円だったら…、
(分)100万円 ÷ (実)110万円 × 100 = 90.9%
続いて、実際の売上高が90万円だったら…、
(分)100万円 ÷ (実)90万円 × 100 = 111.1%
まとめると、以下のようになります。
(分)100万円 (実) 90万円 … 111.1%
(分)100万円 (実)100万円 … 100.0%
(分)100万円 (実)110万円 … 90.9%
分かりますか?
損益分岐点比率は、
”数字が小さいほど良い”
のです。
話を戻しましょう。
スシローの損益分岐点比率は、”82%”
外食産業の損益分岐点比率は、”90%”
スシローは、
8ポイントも低い(=良い)んですよね。
では、
なぜスシローは低いのか?
それが、
株価の評価にもつながっている、
”コントロール力”
独自に開発した需要予測システムにより、
食品ロスを少なくすることで、
食材の発注量をコントロール。
コロナ禍で、
余剰在庫を抱えた仕入先から、
安値で大量購入を行うことで、
支払額をコントロール。
1店舗あたり約80人の従業員を抱えるも、
正社員は約3名。
残りはアルバイトで構成することで、
人件費をコントロール。
これらは、
”コントロールしようと思えば出来ること”
ですが、
逆に言えば、
”コントロールしようと思わない限り、
コントロール出来ない”
のです。
何が言いたいかというと、
”徹底の差”
やるなら徹底してやる。
もちろん、
ほかの外食産業でも
スシローと同じようなことはやっているはずです。
しかし、
評価につながっていないのは、
徹底の差だと思うんですよね。
ということで、
コストコントロールは、
企業規模に関係なく、
どこでも出来ることです。
売上アップが見込めない以上、
コストコントロールに力を入れる、
これは
とても重要なことですよね。
もう一度
コストを見直してみましょう。
そして、
”やるなら徹底的に!”
です。
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