その会話、成立してません!

B!

先日、
ある同業の方から相談されました。

 

どんな相談だったかというと…、

 

その同業の方のお客さんが、
追加融資を申し込もうと
銀行に行ったそうなのですが、

 

銀行の担当者から、
意外なひと言を言われたらしいのです。

 

それが…、

 

「お貸ししているはずのお金が、帳簿に乗っていない!」

信じられないことですが、

”借入金が簿外になっていた”

のです。

 

銀行としては、
当然ながら
このままでは追加融資は出来ない。

 

税務署に修正申告をしたうえで、
改めて申し込むように
指導されたとのこと。

 

まぁ…、

 

至極当然の指導なわけですが、
この修正申告をどうしたらいいのか?

という相談でした。

 

しかし…、

 

気になるのは、

”なぜ、簿外になってしまったのか?”

 

なぜなら、
通常であれば、
あり得ないミスだからです。

 

ということで、

原因を聞いてみると…、

よくある…、

 

”コミュニケーション不足”

その同業の担当者は、
お客さまから

 

”借入金のことは聞いていた”

さらには、

”通帳コピーも貰っていた”

 

しかし、

お客さまからは、

「これは、個人の借入金です」

と聞いていた。

 

だから、

ずーっと、放置していたようなのです。

 

この話の問題点は、2つです。

 

ひとつ目は、

”詰めが甘い”

 

通帳コピーまで貰っていたのであれば、
口座の名義人を確認するべきでした。

 

口座の名義人が、”法人”であれば、
”個人”の借入金のはずがありません。

もっと突っ込んで聞くべきでした。

 

そして、

二つ目。

 

これが
とても重要なことですが、

”知識レベルは同一ではない”

ということ。

 

一般的に考えれば、

経理に関しては、
税理士事務所の職員の方が
知識レベルは上です。

 

たとえば、

税理士事務所の職員が発する、

「これは経費ですか?」

 

この言葉には、

使途や、金額基準、
お金の出どころ、

いろいろな要件を満たしたうえでの

「これは経費ですか?」

という意味なのですが、

 

お客さま側からしたら、
そこまで考えていないのが一般的です。

 

ですが…、

恐ろしいことに
お互いの認識が違っていても、
会話は成立してしまうのです。

 

税理士事務所
「これは経費ですか?」

お客さま
「はい。(あるいは、いいえ)」

 

ということで、

”知識レベルを考えて、会話をすること”

 

これは
本当に重要なことなんですよね。

 

おそらくですが、

今回のミスも、
この知識レベルの差が原因だと思っています。

 

「これぐらい、言わなくても分かっているだろう…」

この油断が、
後々大変な事態になります。

 

油断大敵!
肝に銘じておきましょう!

 

 

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