商品開発の敵は”天動説”

「この商品は絶対売れるぞ!」

 

新商品や新サービスを開発すると、
こう思ってしまいがちです。

 

でも…、

ちょっと待った!!!

 

その新商品・新サービスは、

”誰が買うかを考えていますか?”

 

これは、
新商品・新サービスを開発するときに
まず考えなければならない、
一番大切なことです。

 

「そんなこと、もちろん考えてるよ!」

 

そう言われてしまいそうですが、
これが意外と出来ていないんですね。

 

いわゆる ”天動説” で考えている会社、
つまり、自分本位の考え方で、
新商品・新サービスを開発している会社は、
意外と多いんです。

 

たとえば、
「この商品は、いい商品だから買ってくれるだろう」

 

いい物をつくれば売れる、
この考え方も、天動説のひとつと言えます。

 

ちょっと考えてみてください。

 

今の時代、”品質のいいデジカメ”を開発したら、
果たして売れるでしょうか?

 

売れないとはいいませんが、
スマホで高画質の写真が撮れる今、
わざわざデジカメを買うのか?
ちょっと疑問ですよね。

 

”いい物”は当たり前で、
”お客さまが欲するもの”をつくらなければならないのです。

 

また、販売面でも勘違いしがちです。

「これだけの品質だから、一番いい場所に置いてくれるだろう」

「あの会社が販売に協力してくれるだろう」

など、勝手にストーリーをつくってしまう…。

 

しかも、
そのストーリー通りにならなければ、怒る!

そんな、とんちんかんな行動に出てしまう会社も
現実にあるのです。

 

”天動説で考える”

これは知らず知らずのうちに、
どんな会社でもやってしまっていることなんですね。
気をつけたいところです。

 

あとは、
この天動説が顕著に表れてしまうもののひとつに、
本があります。

 

私も本を書きますが、
気をつけていないと、
自分の書きたいことを書いてしまいがちです。
これも、”天動説”のひとつですよね。

 

まぁ、小説家なら分かりますが、
私のようなビジネス書作家の場合は、
世の中に求められているものを書かなければ、
当然ながら売れません。

 

販売面でも、
いい本を書いたら、平積み。
出版社が広告を出してくれる、

これは幻想ですね…。

 

有名作家になれば別ですが、
無名の作家には、そんな待遇は期待できません。

 

だから、
自分でコツコツと書店回りをしたり、
SNSで告知したり…、
そういった努力が必要なんですね。

 

でも、
勘違いしている無名作家だと、

「あの書店に行ったけど、私の本が置いてないよ!」

「広告を出して、しっかり宣伝してくれないと困るよ!」

なんて、出版社に文句を言ってしまい、
二度と声が掛からなくなってしまう…。

 

ということで、
ビジネスにおいては、”天動説”を捨てましょう。

 

”天動説”にならないようにするためには、
世の中をよく観察することです。

 

今、何が流行っているのか?

今の30代の世帯収入はいくらぐらいか?

今のランチ代の平均はいくらぐらいか?

今後の日本経済はどうなっていくのか?

などなど、

世の中に関心を持って見ていくことです。

 

言い方を変えれば、

”自分の関心を、世の中の関心に合わせる”

これを意識していくことが大切だと考えています。

 

 

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