前回のブログでは、吉野家の値上げについて取り上げました。
”牛丼=安い”
というイメージがあるため、
値上げをしたら、
客離れが起きてしまったという話題でした。
今回は、
同じ、”安い”でも、
値上げに成功した例を取り上げてみたいと思います。
それが、
ヘアカット専門店「QBハウス」です。
「QBハウス」は、
わずか10分でヘアカットができる、
しかも、料金は1,080円ということで、
話題になったお店ですね。
私も行ったことがあります。
その「QBハウス」が、
2019年2月に、
1,080円 → 1,200円に値上げしました。
実に11%の値上げだったのですが、
客離れは起きなかったんですね。
値上げで客離れが起きるのでは?
そんな投資家たちの不安から、
株価にも影響が出るかと思われましたが、
QBハウスを運営するキュービーネットホールディングスの
株価も堅調に推移しています。
では、なぜ、
「QBハウス」の客離れは起きなかったのでしょうか?
理由はいろいろあると思いますが、
考えられるのは、QPSの組みあわせです。
私たちが商品・サービスを購入するときには、
知らず知らずのうちに、QPSの組みあわせで考えています。
QPSとは、
Quality(クオリティ:品質)
Price(プライス:値段)
Service(サービス)
の頭文字を取ったものですね。
今回の「QBハウス」については、
1,080円が、1,200円になったところで、
他のライバル店、
たとえば、
理髪店とか、美容室などに比べたら、
圧倒的優位は変わらないということです。
一般の理髪店に行けば、
2,000円~3,000円、
美容室に行けば、
最低でも4,000円ぐらいはするわけですからね。
あまり髪にこだわりがなく、
パッと切って、パッと帰りたい人にとっては、
そもそも比較対象にありません。
比較対象は、
他の1,000円カット店ぐらいなものですが、
1,200円に値上げをしたとしても、
料金的には対して差はありません。
そのわずかの差のために、
わざわざ新しい1,000円カットを探すかというと…、
めんどくさいので、
「まぁ、いっか」
となります。
店を変えるって、
意外とハードルが高いんですよね。
そんなこともあるので…、
個人的には、
1,500円ぐらいまでは、
何の問題もなく値上げできそうな気がしています。
ということで、
「QBハウス」の
値上げは成功したのですが、
そのひとつの理由は、
QPSの比較対象がいないということだと推測しています。
対して、
吉野家が値上げに苦戦しているのは、”食べ物”だからです。
食べ物には、比較対象がたくさんあります。
「そういえば、吉野家は値上げしたな…、今日は違う店にしよう!」
ということができますよね。
「今日はどうしても吉野家の牛丼が食べたい!」
って人でなければ、簡単に他店に浮気されてしまうんです。
つまり、
”誰と比較されているのか?”
この影響が、とても大きいということです。
みなさんのビジネスでも、言われたことがありませんか?
「ちょっと、高いなぁ~」
そんなときは、誰と比較されているのかを聞きましょう。
聞けなければ探りましょう。
その比較対象は、
あなたが思っているものとは、
まったく違う可能性があります。
吉野家で考えれば、
牛丼店のライバルは、
必ずしも牛丼店とは限らない。
ラーメン店だったり、
ハンバーガー店だったりするわけですよね。
ということで、
あなたの会社、あなたの商品・サービスの比較対象を考えてみましょう。
もしかしたら、
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